Raspberry Piだけじゃない!STBでIoTシステムを構築する方法とメリット

2018.12.21

Raspberry Piだけじゃない!STBでIoTシステムを構築する方法とメリット

小型・軽量のシングルボードコンピューター「Raspberry Pi」は、IoTシステム構築の用途でも幅広く使われています。しかし、Raspberry Pi をIoT開発に活用するには、ある弱点があるのです。今回は、小型・軽量で汎用性が高いRaspberry Pi の他に、同じくIoT開発に活用できる小型コンピューターとして新たな選択肢『STB』をご紹介します。

なぜIoT開発に Raspberry Pi が活用されるのか

Raspberry Piは、2012年2月に初代モデルの「Raspberry Pi 1 Model B」が発売され、世界中で人気となりました。そのあまりの人気ぶりに、イギリスのラズベリーパイ財団創設者エベン・アプトン(Eben Upton)氏も驚いたといいます。

Raspberry Pi の人気を裏付ける特徴は、大きく分けて3つあります。

1.小型・軽量
2.高い汎用性
3.安価


Raspberry Pi は小型・軽量で無駄なスペースをとらない、必要最低限の電子部品・回路を搭載したマイクロコンピュータです。USB、HDMI、3.5 mmジャックなどの様々な端子と、有線LAN / 無線LAN 、Bluetoothなどを搭載しているため汎用性が高く、安価に手に入るため組み込み開発やサーバー構築など多様な目的で活用されています。

▼「Raspberry Pi」の基本情報はこちら▼
「Raspberry Pi(ラズベリーパイ)とは?ラズパイでできることまとめ」


それでは、数ある用途のなかでもなぜIoT開発への活用が活発なのでしょうか。その理由は「コスト」にあります。ソフトウェアやアプリケーションの開発は、近年クラウドサービスが発展したことでサーバーなどを安価に利用できるようになり、その結果として低コストで開発が可能になりました。一方で、IoT開発はハードウェアの開発から行わなければならず、開発のために部品の調達や専門知識を持った技術者の人件費などの高いコストが掛かってしまいます。製品を量産化するとなると、簡単に複製して配布できるソフトウェアと違い生産ラインの構築などで更なる費用が掛かります。そこで活躍するのが、安価に手に入り、かつ有線LAN / 無線LANでインターネットに接続できるRaspberry Piです。Raspberry Pi なら、搭載されているmicroSDにLinuxなどのOSをインストールして使うことができ、構築したいIoTシステムに合わせたプログラムを組んで動作させることができます。

Raspberry Pi の弱点

耐久性

もともと研究・教育用途で開発されたため、24時間稼働することを想定した設計になっておらず、耐久性に課題がある。また、Raspberry PiではシステムをmicroSDカードにインストールして運用することになるため、耐久性がSDカードに依存します。

リモートでのメンテナンス・保守ができない

IoT機器やIoTシステムは、構築後定期的なメンテナンスと運用保守が欠かせません。Raspberry Piの場合、ソフトウェアのアップデートなどをリモートで行うことができないため、オンサイトでの作業が必要であり、その分の人件費などコストが掛かります。

取扱いに精通した人材が必要

また、Raspberry Piを使用してIoTシステムを構築する場合は、目的の動作を実現するためのOSのインストール、プログラミング、周辺機器との接続など専門的な知識が必要な作業を行う必要があり、これを実行できる人材が必要です。機器のメンテナンスや交換・運用保守など定期的に人材が必要になるため、人件費が掛かります。

IoTシステム構築をSTBで代替するメリットとは?

もともと、受信した放送用電波をモニターへ表示する信号に変換するために作られたSTB(セットトップボックス)は、現代では機能特化型の小型コンピューターとして発展を遂げています。IoTシステムの構築にあたっては、STBは機器やセンサーからの情報を収集して管理・制御する「IoTコントローラー」や、外部ネットワークとの中継地点の役割を担う「IoTゲートウェイ」として機能させることができます。Raspberry Pi の場合は、耐久性やメンテナンス・保守の手間、取扱の複雑さなどが課題でしたが、STBは24時間365日稼動できる設計をしているうえに硬い外装で基盤が守られているため耐久性が高く、リモートで遠隔操作死活監視ができるためメンテナンス・保守に掛かるコストを低減できます。また、STBはメーカーが保守するので1台毎の準備やセットアップ(OSインストール、必要機器の接続・構築、設置作業など)を行う必要がなく、特別な知識がなくても簡単にIoTシステムを構築可能です。こうしたメリットからSTBは故障率が低く、メンテナンスに掛かる工数や専門知識を持った人材の人材費などのコストを低減できるため、導入時点のコストを安く抑えて入手できるRaspberry Piよりも、STBは長期的な視点で見た際のトータルコストを低減することが可能です。

まとめると、STBでIoTシステム構築をした場合のメリットは以下の3つです。

■ハードウェアの耐久性・安定性が高い
■遠隔操作や死活監視ができる。(コスト低減)
■取扱いに専門知識が不要
■トータルコストを安く抑えることができる。


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